使いにくい造作洗面台【建築家がやらない7つの注意点】

\ 一級建築士が教える /

後悔しない造作洗面台のつくり方

この記事はこんな方にオススメ

  • マイホームはこだわりの造作洗面台をつくりたい
  • 水栓器具や洗面ボウルも選んで、オリジナルの洗面台にしたい
  • 既製品と違い仕上がりをイメージしづらいので、失敗しないか不安
一級建築士 ナン

こだわって作った造作洗面台、いざ使ってみると、使いにくい・・・
なんてことになったら辛すぎるよね。

それは泣ける・・・
自分ちだけのオリジナルが作れる反面、選んだ組合せが正解なのか不安

一級建築士 ナン

そうね〜。既製品と違って、仕上がりをイメージしづらいしね。
「使いにくい・・・」と後悔しないように、建築士が心掛けている点を解説するね!

洗面ボウルのタイプ

まず選ぶのが 洗面ボウルのタイプ です。
洗面ボウルにもいろんなタイプがありますが、最近の造作洗面台でよく使われているのは、アンダーカウンター型ベッセル型というタイプです。
他にも埋め込み型やペデスタル型などがありますが、今回はよく使われる二つを見てみましょう。

アンダーカウンター型

洗面カウンターの下からつけるタイプの洗面ボウルです。

メリット

洗面カウンターの上がフラットで、スッキリした見た目

洗面ボウルとカウンターの境界に段差ができず、カウンター上に散った水を洗面ボウルに落としやすく、掃除しやすい

デメリット

洗面カウンター上に水栓器具を設置するため、水栓器具周りに水が溜まりやすい

      ベッセル型

      洗面カウンターの上に設置するタイプの洗面ボウルです。
      近年人気の高いタイプで、おしゃれな洗面ボウルも多いため憧れる方も多いです。

      メリット

      洗面ボウルの種類が豊富で、デザイン性のあるものが多い

      デメリット

      洗面ボウルとカウンターの境に汚れが溜まりやすい

      一級建築士 ナン

      掃除の手間を極力省きたいズボラさんは、アンダーカウンター型がおすすめ ♡

      洗面ボウルと水栓器具の組合せ

      組合せを間違えると、使いにくい

      洗面ボウル同様、水栓器具も非常に多くの種類があります。
      国内メーカーから、海外製のおしゃれなものまで様々で、異なるメーカーの洗面ボウルと水栓器具を組み合わせることができるのも造作洗面台ならではです。
      ただし、この選択は一歩間違えると 使いにくい造作洗面台 がすぐできちゃいます。
      例えば、顔を洗う時に水栓器具が邪魔になったり、水を出すだけで水ハネしたり

      一級建築士 ナン

      毎日使うものなので、こんなトラブルがあるとかなりストレスに・・・
      見た目だけでなく、使い勝手に問題はないか、設計士さんに確認しておこう!

      洗面器とカウンターの高さ

      洗面器の高さは75〜80cmがおすすめ

      身長にもよりますが、高くても85cmくらいまでにすることが多いです。
      この高さが低過ぎると腰に負担がかかり、高過ぎると洗顔をする時に腕に方に水が伝ってしまいます。

      一級建築士 ナン

      造作で作る場合も、既製品メーカーのショールームに行ってみよう!
      高さの感覚がつかめるし、色々勉強になるよ。

      ベッセル型は要注意

      カウンターに載せるタイプのベッセル型洗面器にする場合は、
      洗面ボウルの高さを考慮して、カウンター高さを低めに設定します。

        ベッセル型洗面器も商品によって高さが違うので、使いたい洗面器の高さをしっかり確認する必要があります

        照明器具の配置

        顔にバランス良く光が当たるように

        洗面台の照明は、できるだけ顔の正面から光が当たるように配置しましょう。
        鏡を設置する壁面に壁付けの照明をつける場合は、顔の片側からだけ光が当たらないように注意します。
        また、ダウンライトなど天井付けの照明の場合は、できるだけ鏡を設置する壁側に寄せて、顔に影が出ないようにするのが失敗しないポイントです。

        一級建築士 ナン

        こういうのは、光が顔面にバランスよく当たらないよ〜

        化粧すると、片側だけ濃くなりそう・・・

        コンセントの位置

        洗面台に合わせて高さを調整

        洗面台周りにコンセントは必須です。
        ドライヤーや髭剃り、ヘアアイロンなど鏡を見ながら使うものも多いですよね。
        このコンセントも、標準の高さのままだと使いづらいので、洗面台の高さに合わせて設置高さを調整しましょう。

        一級建築士 ナン

        ミラーボックス(鏡収納)の内部にコンセントを設ける場合は、収納棚の底面にコードの通る穴を開けておくと、扉を閉めて鏡を見ながらドライヤー等を使えるよ◎

        タオル掛けの位置

        カウンターから45cmの高さが使いやすい

        一般的なフェイスタオルを掛けることを想定すると、タオル掛けの高さは、洗面カウンター上から45cm程度がおすすめです。
        タオルの下が洗面台に擦ることなく、かつ手の届きやすい高さです。
        洗面ボウルからの水平距離も注意が必要で、できるだけ近くにある方が水滴が落ちづらいです。

        洗面カウンターの手前もおすすめ

        このように、洗面カウンターの手前にタオル掛けを設置すると、視界にタオルが入らずスッキリ見せることができます。
        ただし、手を洗ってタオルで拭く際は床に水滴が落ちやすくなるので、その点は注意です。

        2連ボウルのカウンター幅

        洗面ボウルを2つ並べるなら、カウンター幅150cmは欲しい

        2連ボウルにする場合は、カウンター幅にゆとりをもたせましょう。
        幅が狭いと2人て並んだ時に腕が当たり、せっかくの2連ボウルにしたのに2人で使いづらくなってしまいます。
        洗面ボウルのサイズにもよりますが、150cmはあくまで最低寸法です。幅がとれる場合はゆったり確保しましょう。

        一級建築士 ナン

        洗面ボウルがひとつの場合は、カウンター幅90cm以上あると理想的◎

        まとめ

        検討事項が多い分、お気に入りが手に入る

        既製品ならメーカーで使い勝手もしっかり検討されていて安心ですが、造作になると設計者が主体となって使い勝手に問題がないか検討しなければなりません。
        検討事項が多くて手間がかかる分、完成した造作洗面台はきっと愛着のもてるものになるはずです。

        一級建築士 ナン

        この記事で挙げた失敗しやすい点を踏まえて、是非お気に入りの増作洗面台を作ってくださいね♡

        -人気の記事, 建築家のワザ